その笑顔もその声も
他の女の子に向けないで。
って思ってきて…

喜びとは裏腹に
不安がたくさんよぎった。

ある日あたしは聞いた。
仲良しのはるみの話を。
はるみは、大事な話って
あたしに言った。
まさか、まさか
たくみのこととは思わなかったよ。

「ともが、悲しむかもしらん。
けど、今言っとかないと
あとからもっと悲しむと思う。」

って いつもはテンションが
高いはるみが
深刻そうな顔をして言った。

「何?」

「あたし、たくみと
付き合ってた。」

はるみの言った言葉の意味が
よくわからなくなった。

不思議なことに、
はるみの顔が見えなくなって…
おかしいなぁ。
涙が止まらない。

あたしはその日
ずっと泣いた。
これでもかってくらい…

そのせいではるみは
怒ったのか
口を聞いてくれなくなった。
わざと避けるようにされた。

学校で泣いてたから
たくみが変な顔してた。
その日は結局
はなしかけてくれなかった…

"嫌われた"

心の中で強く思った。

はるみとたくみ。
両方を失った感じ…
どおしていいかが
わからなくって
ただ泣くことしか出来なかった。
その日の晩。
あたしは、はるみに
メールを送った。

[今日はごめん。
急に泣いたりして。
ただビックリして
どおしていいかが
わからなくなって
涙が出ちゃったの。
本当にごめん。
もぅふっ切れたから。
また明日ね☆]

と…

はるみとの仲を
悪くしたく無かった。
はるみの返事は、

[そっか。頑張れ!!]

あたしは複雑な気持ちだった。