「なら任せとけっ!俺も一肌ぬぐぜっ!」


こういう奴を、世間一般的に“単純”というのだろう。
まぁ、それがこいつのいいところであり、欠点でもある。


「サンキュ。」


おうよっ!と少し照れ臭そうに春樹は笑った。



その日の放課後、どうやってかは知らないが白澤(真菜の名字)が俺のところに来た。

人気のない教室に俺たち二人…

春樹が頼んでおいてくれたらしい。
目の前にいる白澤を見る。


「何かよう??」


状況が掴めてないのか、ソワソワしている白澤。

まどろっこしいのは好きじゃない。そんなキザな男じゃないし、ここは単刀直入に。


「一目惚れなんだ。付き合ってよ。」


「えっ…!?」


予想外だったのか、目を大きくした。
少し顔が赤くなった白澤は、パニックに陥ってるようだ。

そんな姿が面白くて、一瞬笑いそうになったが、告っておいてそれはおかしいのでどうにか根性で乗り越えた。