嘘みたいだ。
憧れの陰で女子に王子様と呼ばれてる宏樹クンに告白されたなんて…。
「………どうしよう。」
これから、どうすればいいんだろう。今まで彼氏が一度もいなかった私にはわからない。
でも…そんなことより…
宏樹が私を見ていてくれたことが凄く嬉しい。
そんなことを思いながら今日メアドを交換したばかりの携帯をギュッと握り締めた。
次の日、いつもよりすがすがしい朝のような気がした。
朝食を食べ、準備をし、何時ものように家を出る。
実を言うと、私は前から宏樹が好きだったから、宏樹に必ず会えるこの時間に通学している。
本当はもう少し遅くてもいいんだけど…。
やっぱり、宏樹を朝見ると、一日頑張れる気がする。
宏樹はいつも角でアクビをする。その姿がまた、カッコイイ。
今日もいつも通り、宏樹がいた。
周りにいる女子がチラチラと宏樹を見てる…。
やっぱりカッコイイ…。
今日からは、彼女なんだから、声をかけたい。
でも…やっぱり勇気がでない。