「佐々木も待ってるんだ、綾のことをさ。だから…頑張れよ。諦めるにはまだ早すぎるってもんだろ。」 …違う。違うんだ。 諦めたわけじゃなく、俺はただ怖いだけなんだ。 また、中学の時みたいに悔しい思いをするのがいやなんだ。 「佐々木から聞いた。 あと3センチで綾人が上の大会に行けなかったってこと。たった1回の試技の決着だったこと。 でも、そこから逃げるな。」