泣きそうだった。

どんなにサボっても、俺を信じてくれる先生に感動した。頑張ろうって思った。



後から、あの言葉はあの有名な近代文学者、夏目漱石の小説の一説であることを知った。
Kとか出てくるやつ。俺は読んでないけどな。本は苦手で。






──―─…‥

「おーい、えっと…田中?」



ひとり、教室で過去をぼんやりと思い返していたら、目の前に白い歯を見せてニカッと笑う男の顔が現れた。

…ちょっとビックリ。



「おぅ…。」



っていうか、こいつ誰?