『森崎、さっきオマエが使ってたそのシャーペン、オレにくれない?そのかわりに、これやるから』

差し出されたのは、黒色のこれと言って特長のないシャープ。

別におじいちゃんから貰ったこのシャープに誇りを持ってる分けじゃないし、黒い軽そうなシャープの方が魅力的に思えた。

「いいよ」

気がつけばそう言っていた。