「ああ、聞いてるぜ…

木ノ下早紀のクリームパンが3年に取られそうになったから
悠がそれを止めたんだろ…」



「うん。

全然聞いてないね


東條財閥の御曹司がたかがクリームパン一つで

そんなに落ち込むなよ」



少し呆れ気味に言ってくる悠



「“たかが”クリームパン一つだとっ!?

クリームパンをバカにするな!

だいたい、家でクリームパンなんか出るわけないだろっ!

お前、三日三晩フランス料理のフルコースとか食べてみろ!

あれ、マジで飽きるんだからな!?


あぁ…素朴なクリームパンがどれだけ素晴らしいか…



だ・か・ら!!昼のクリームパンは大事に食ってたっつーのに!!」



ぜーぜーと息を荒立てる



「あーはいはい

今度クリームパンの詰め合わせ買ってあげるから」

ちょっとめんどくさい事になってきたので

直人をなだめる悠一


「本当かっ!?

なら…いい」


俺が大人しくなったところで

悠は俺に話題を振ってきた



「そう言えば

直人は気になる子とかいないの?」