「達平!」

「達平くーん!!」


女子はみんな達平くんが気に入ってるみたい。


そりゃうちが好きになっただけはあるよなぁ―



入学式の日。



初めてあの人を見たとき―


自分でもすぐに分かった。


好きだって。





「達平くん、人気あるよね」


「そうだね」

「うちはあーゆう男大っ嫌い」

「・・・なんで?」


「あーやって彼女いるくせに、女の子と仲良くしちゃってさ・・・」


「ホント彼女さんがかわいそうだよね!!」


そう大きな声で、まるでだれかに聞かせてるように言ってる。


そんなふうに言ってるように思えた。


「ねぇ!みんな舞紀ちゃんのこと見てるよ!」


その見てる人のなかには、





達平くんも入っていた。