「…俺にしか、感じないようにしてやるよ」


 そう云って有は、姫乃の秘裂に自身をあてると、ゆっくりと、しかし確実に沈めていった。


「ああっ…」

「…痛い?」


 姫乃は首を振る。

 不思議なことに、この前の引き裂かれるような重く鋭い痛みは微塵もない。

 あるのは、狂おしい程の疼きと快感だけだった。


「あ、あんっ」


 有のものは姫乃の奥深くに辿り着いた。

 ゆっくりと動き始める。

 姫乃のなかは熱く濡れていて、有に絡み付き、締め上げる。


 次第に動きは速くなり、ふたりの音が静かな屋内に響き渡る。




「ああっはっんっ やあっん」


 切ない喘ぎを漏らす口を、有は塞ぎ、激しく求め合った。



 腰の動きが、強くゆっくりしたものに変わる。


 それが合図だった。




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