有は姫乃を壁に押し付け、荒々しく口唇を奪った。

「んっ…んー…っ」

 息苦しさに、姫乃は有の胸を押す。

 しかし、彼は尚も力を込めて姫乃を抑えつけ、キスを続けた。

 段々と、荒々しいだけのくちづけから、深く激しく味わうものに変わっていく。

「…んふぅっ…」

 姫乃の抵抗が弱まり、次第に有の舌を受け入れ始めた。

 有は何度も角度を変えては、姫乃の口唇を奪い続ける。



 …先輩。どうして、こんなことするの…?

 私、先輩から離れられなくなっちゃうよ…。



 烈し過ぎる攻めに、姫乃は遂にその場にくずおれてしまった。




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