翌朝、あたしはいつもより早く目を覚ました。

制服に着替え、一階へと降りる。


リビングではお父さんがソファに座って新聞を読んでいる。お母さんも台所で朝食の準備をしていた。


「お父さん、お母さん……本当にごめんなさいっ!!」


あたしは二人に頭を下げた。


「あたし、お父さんとお母さんに何にも言わずに、迷惑ばっかりかけとった。…でも、あたし変わるから。今度から辛い事楽しい事、何でも話すし相談する!!ウザイ~って思うくらいね(笑)!」





「迷惑だなんて思っとらんよ。奈緒。」


お母さんが口を開く。


「お母さんもお父さんもね、奈緒の事が本当に可愛いし、大事。迷惑だなんて思うわけないやろ?
ただ…心配はするよ?…でも、奈緒が自分からお母さん達に何でも言ってくれるって言ったから、もう大丈夫だね。」


「ウザイくらい何でも言ってくるとか~。それは大変だ。お父さんも覚悟しとくよ。」

お父さんは立ち上がり、あたしの頭をポンポンとたたきながら言った。






「さ、奈緒、遅刻するよ。早く朝ごはん食べなさい。」



「はぁ~い!」



お父さん、お母さんありがとう…。