夏休み…―

あたしはほぼ毎日のように麗香先輩と遊んだ。


最初は合わないって思っていたけど、実際に話したりしてると、すごく騒がしい人なんだけど、一緒にいると、すごい楽しかったし落ち着いた。





「奈緒~。今から海行くぞ!海☆」

「今から~!?」

「おう!30分後に迎え行くよ☆」

「分かった~!!準備して待ってます!」


麗香先輩からは毎日のように誘いのメールや電話が来た。


あたしはそれが楽しみでしかたなかった。



「奈緒!!今日も出掛けるの!?どこに行くかいいなさい!」


あたしが出掛けようとすると、お母さんは決まってそう言った。


「麗香先輩と海たい!!」


「8時には帰って来なさいよ!!」


「分かっとる!」



あたしは門限を破る事は絶対にしなかった。麗香先輩と出掛けても、必ず門限前には家に帰った。


あたしの外見は近所中の噂になっていた。

家族に十分心配かけてることもわかっていた。

だから、これ以上心配を増やしたくなかった。