「奈緒ちゃんの…怪我なんかじゃなく、自分で…って聞いたから…。それから、奈緒ちゃん、どんどん変わってって…。あたしが、あんなひどいこと言ったけん??」



「勘違いせんで。別に詩織ちゃんに言われた事なんてどうとも思っとらんよ。あたしが自分を変えたのも詩織ちゃんのせいじゃなくて、自分がそうしたかったから…。あんたは一切関係ない。」



「で…でも…。奈緒ちゃん、あたし…―」

「最初に二度と話しかけないでって言ったのはどっち!?」


詩織ちゃんの言葉をあたしは遮った。



分かってる。詩織ちゃんは、あたしに悪い事をしたって思ってくれてる…。


でも、何も聞きたくなかった。



あたしは教室を出た。