はは…と力無く笑って、私はネックレスをはずそうとした。
はずそうと……
「あ、あれ?なかなか…はずれ、ない…」
住宅街の道路の真ん中で、腕を後ろに回してモゴモゴやっている私。
はたから見れば、確実なる変人だ。
あー、もう…
「もういいや、しーらないっと」
私はそう言って、ネックレスをはずすのを諦めた。
チカチカと、太陽に照らされた指輪が胸元で光っている。
「……むぅ」
もし今日、片桐くんが剣道場に来なかったら…きっともう……
「……友達でも、いられないのかなあ?」
いられないか。だって、きっと私が無理だもん。