私はそう言って、お母様に頭を下げた。 でもお母様、一度だけ…私にチャンスをくれませんか? 断られるって分かってるなら、一度だけチャンスを下さい。 もし明後日…片桐くんが来てくれたのなら… 可能性は低いけど、ほとんど希望はないけれど… 「……まだ好きだから…」 その時はまた、片桐くんにこの言葉を言ってみよう。 ―――そして、片桐くんと高遠くんの…試合日がやってきた。