真剣な声音で名前を呼ばれ、ビクリと肩が震える。


「は、はい…?」

「ちょっと来なさい」

「……はい」


ここまで厳しい声のお母様は初めてで、自然と足が震えてしまう。

そして何故か、私はお母様の部屋にまで連れて行かれた。


「あの…っ」

「そこ、座りなさい」

「は、はい…」


ビクビクとビクつきながら、私は言われたとおりにお母様の目の前に座った。


「何か…あったのね?」

「はい。まあ…」

「恋の悩み?」

「はひ!?」


な、ななな何で分かるの!?