「―――っ!?」


私のその言葉に、片桐くんは驚いたように顔をバッと上げた。

私のせいで片桐くんが悩むなら、苦しくなるなら、そんなことは絶対に許せない。

だから……


「来なくていいよ、片桐くん。私は大丈夫だから」


何が大丈夫なんだろう?と思いながら、淡々と言葉を繋げている。


「片桐くんのこと、きっと忘れられるから…」


無理だよ、絶対。


「だから、私のことで…苦しい顔をするのはやめて?」


「お願いだから」と言って、涙で前が見えない顔を片桐くんに向けた。