「………は?」

「意味が分かりませんでしたか??明後日、試合をやりましょうと言っているんです」

「明後日…?」


片桐くんはピクリと顔をひきつらせて、高遠くんを睨み付ける。

し、試合っ!?


「な、何でそんなこと…」

「橘先輩」


高遠くんは真っ直ぐと、私の目を見つめてきた。

その瞬間、ピンと背筋が張り詰める。


「もし僕が片桐先輩に勝ったら…もう、片桐先輩のことは忘れてくれませんか?」

「忘…れる?」

「はい、忘れてください」