「うん。俺でよければ応援するよ美羽ちゃん」
「はい、ありがとうございます!!」
私はそうニッコリと南条先輩に笑いかけて、ガタリとその場から立ち上がった。
今すぐ片桐くんと会わなきゃいけない。そんな気がするから―――…
「じゃあ、私行ってきま―――…」
「あ、南条先輩。こんな所で道草くってたんですか?早く剣道場に戻って……」
ピタリと、その場の空気が止まったような気がする。
「か…片桐くん…」
「たち…ばな?」
私よりも片桐くんの方が、驚いた表情をしている。
ちょ、ちょちょちょ…いきなりはダメだよおおお!!!
「あ、あああ…の…」
「……南条先輩、何で…」
「さ、美羽ちゃんは片桐に何か用事があるみたいだし。俺はおさらばしましょうかね…」