「……」


俺は叩かれた左頬に
手の甲を当てながら


真剣に訴えてくる美咲から
目が離せれなくなった。



「でもずっと

耐えて耐えて

辛かった時に……


優人!!
あんたが綾に


『おぅ!桐谷、
おはよう!?』

って言った
何気ない言葉が嬉しくて、

たった一言の
挨拶なのにっ!


それだけで
凄く嬉しくて、

頑張ろう
って思えたって…っ


そこまで

追い詰められて
たんだよ!!?


そんなあの子にっ…


あんたは
なんて事言ったのか

わかってんの!?!?




あんたなんかっ

最低だッ!!?!?」