やってしまったと思い 咄嗟に俯いたが 桐谷が気になり、 恐る恐る顔を上げ 桐谷の方に目をやると、 そこには 目に涙を浮かべている 桐谷の姿があった。 俺は謝ろうと 口を開きかけた時、桐谷が 「そうだよね、 私みたいなのが 好きなんて言ったら 優人君に 迷惑がかかっちゃうよね ……ごめんねっ!!」 と涙を拭って笑顔で答え、 その場から 走り去っていった。