「わ~久しぶりだね!って言っても高校総体の応援に来てくれたね、ありがとうね。」沙織ちゃんとアッコは私が大好きな二人。
頻繁には会わなくなったけど、いつも私を見守ってくれる。
3人でゲラゲラ笑いながら話しをしているとアッコのお兄ちゃん登場!
お兄ちゃんのお友達も来ていて、お兄ちゃんの部屋に場所を変えた。
部屋に入るとバイクのカタログが山積み!どうやらバイクを買いたくて探しているらしい。
「あ~このバイク…は?」私の目に飛び込んで来たのはまさしく私を北極へと誘ったあの爽やかなワイルド野郎の乗っていた大きな馬に例えられたバイク…
「あっそれカタナだよ!」とアッコのお兄ちゃんがご説明。全くもって興味が無い私はペラペラとページを捲った。
「きゃ~これ…可愛い!欲しい…」と思わず大きな声を上げてしまった。
皆がその物体を覗き込んだ。
「あ~それはHONDAのVTインテグラだな!」またもやアッコのお兄ちゃんが蘊蓄を語り出す。
「え?莉華って免許持ってっけ?」と誰かの声が聞こえた。
「え?バイクに乗るのに免許が要るの?」と返した質問は常識はずれのようだ…
一同の冷たい視線が私に集中しているよねぇ?あはは…
「でもさっ1日位で取れるんだよね?」と負けず嫌いです莉華ってば…
「あのね…原付じゃないんだから教習所行かなきゃだよ!」あれま私より世間知らずの筈の沙織ちゃんの冷たいお言葉…
「あっ莉華ん家の隣の和さんって教習所の先生だろ?」って、あ~アッコのお兄ちゃん貴方は私を南国へと誘ってくれたわよ~サンキュー!
そうなのだ、まさに今の会話の和兄ちゃんは文のお兄ちゃんであり、両家のの中で誰よりも私を猫っ可愛がり…まさにお姫様…そう私の事を姫と呼ぶ程なのだ!
私の心の中で悪魔が踊り出した。
久しぶりの同級生の語らいは明け方まで続いた。
また来週からは国体の練習と後輩の指導で学校に通わなきゃだ~ね。
夏休みもあと2週間で終わる…海にも行けなかった淋しって夏休み。