放課後。約束通り僕は
りょうに着いて行く
ただ黙って後ろを歩く。
「ここだ」
そう言ってりょうが
立ち止まったのはアパート
「ここで待ってろ。
柚葉に聞いてくる」
10分ほどしてりょうが
戻って来た。
「いいだとよ。俺はすぐそこの
コンビニ行ってくる」
「あぁ」
柚葉に会えるだけなのに
鼓動が早くなってきた
りょうが開けて行った
ドアから僕は家に入る
「おじゃま…します」
「はい」
か細い声が隣の部屋から
聞こえた
間違いなく柚葉だった…
「柚葉?」
僕は声のした部屋へ行くと
柚葉がじっと僕を見ていた
「巧くん…久しぶり」
柚葉はニコッと笑った
けど作り笑いだってことくらい僕にだって分かるんだよ…