コンコン…


病室を軽くノックすると
中から声がした


「はーい」


紛れもなく委員長の声
生きていてくれたことに
まずは安心した


僕は静かにドアを開ける


「…長谷川…くん…」


顔にあった傷は
ほとんどなくなっていた


「ごめんな、俺のせいで…」


「あたしこそごめんね…
迷惑かけたでしょ?」


委員長の辛そうな
笑顔にただ胸が痛んだ


「怪我…大丈夫なの?」


「……左足がね、感覚ないの。
でもこれだけで済んで
奇跡だって!」


そんな無理して笑うなよ…