「先生さよーならー」


数人の女子が担任に
群がりあいさつをしていく


僕はこれから柚葉と
放送委員の仕事だ


委員会を理由に柚葉に
近づこうとしてる僕は
どこまでひどい奴なんだろう


「巧くん行こっか!」


「うん」


振り返ると教室を出る
所のりょうがいた


「りょう!!」


柚葉が僕に背を向けて
大声でりょうを呼んだ


僕は思わず2人から
目を背ける


「りょうバイト頑張ってね!!」


「おう」


りょうの低くて落ち着いた
声が僕の耳に何度も響いた