目を覚ますと、コタツの中に入って寝ていた。
そして隣にはジョウが、気持ち良さそうに寝ていた。
「朝……?」
寝転がったまま伸びをすると、ジョウが目を覚ました。
「…あれ…?朝…?」
「ジョウ、おはよ」
「…うん」
まだ寝ぼけているのか、ジョウはぼーっと天井を仰いでいる。
私は立ち上がって、暖房を点けた。
「…ねむ…」
「…朝ご飯何にしよっかぁ?」
「…軽いの…」
「軽いのなんてない」
というか、食材がない。
ご飯は昨日の残りで、少しだけある。
卵を二つに醤油を取り出した。
「卵ご飯ね」
「うん」
ご飯を温めて、ジョウの処へ運んだ。
「懐かしい」
「おじさんじゃん」
笑うと、ジョウは軽く私を睨んだ。
「…あ、今日俺ん家行くんだっけ?」
「うん。楽しみだな、ジョウの家!」
「…何もねぇよ」
一瞬悲しげな表情をしたジョウを見て、それ以上は言わないことにした。
「冬休みって、何か寂しいね。短いし」
「まあねぇ」
ジョウの家に向かう準備をしながら話していた。
その中で、ジョウは欠伸を何回しただろう。
「鍵ちゃんと閉めろよ」
「うん」
鍵を閉めて、門を出た。
ジョウの大きなバイクの椅子の中に荷物を入れて、ヘルメットを渡される。
「近い?」
「コレで10分!」
ジョウは人差し指を立てた。