「痛くない?」



私はコタツに入って、ジョウはソファに寝転がってた。


ダルそうに、手をおでこに当てて。


ジョウの返事は返って来なくて、部屋にはテレビの音だけが響いた。



「ジョウ…?」



不思議に思って、私は顔の覗き込んでみた。


寝てるし……


せっかく家に来たんだし、何かしたかったな。


…変な意味ではなくて。



「そうだ」



寒いのを堪えて、私は台所へ向かった。


今から夕飯を作ろう。


ちょっと早いけど、ジョウが起きた時に驚かせてあげよ。


取合えず、家にあるもので作らなきゃいけないから…



「…何作ろう?」



メニューが決まらなきゃ意味がない。



「決まった!」



それからは、食材を切ったり焼いたりして、順調に進んだ。



「…ん」


「ジョウ、起きた?」


「…え?日芽か…あ、そっか。俺、日芽ん家居たんだっけ」


「じゃーんっ!!」



寝ぼけるジョウを無視して、私はコタツの上を指差した。


そこには、私が一生懸命作ったご飯達。



「うっわ…日芽が作ったん!?」


「うん」


「……ごめん!!」


「え?」


「手伝いもしねぇで、寝てた…」


「良いよ。その代わり、いっぱい食べてね!」


「おう!」



夕飯にはまだ早いけれど、私達はご飯を食べ始めた。