「日芽、どうしよう!あれから私、仁君と目も合わさずに過ごして来たのにー!」



待ち合わせ場所に少し早く来た私達。


美緒は相変わらず御洒落で、可愛い。



「…まだ好き?」


「…うん…」



頷いた美緒の顔は、耳まで真っ赤だった。



「じゃあ、普通にしてたら良いんだよ。仁君、変わるんだって」


「変わる?」


「うん。酷いことしたって、反省してるらしいよ」


「…ホント?」


―おーい!!



突然の声に、私も美緒も驚いて振り向く。


そこには手を振りながら歩いて来るジョウ、とその後ろに仁君。



「お前ら早くねぇ?」


「さっき来たとこ」



私とジョウが話していると、仁君が美緒の前に移動してた。



「…あの…、ごめん」


「………」


「美緒は、俺を信じるって言ったのに…俺は美緒を裏切った…」



私達は、二人に何があったのか分らない。


だから、口を挟まずに二人を見てた。



「…もし、美緒が俺を許すなら…もう一回、俺にチャンスをくれないか…?」



すると、俯いていた美緒は顔を上げて軽く仁君の頬を叩いた。



「………」


「いいよ」


「…サンキュ!」



それを見た私達は、顔を合わせてから二人に近付いた。



「じゃあ、水族館、行きますか!」