「…ごめんね」
「ううん!あの後、横山がフォローしてくれたから、大丈夫だったよ!」
横山…、さすが熱血担任。
「次の時間、文化祭の出し物決めるの。一緒に考えようね」
「…美緒…」
「ん?」
「…大好き!」
そう言って、美緒に抱き付くと奈津と弥生もやって来た。
さっきの台詞、マジウケだったよ!と言ってくれた。
「…さっきはごめん」
席に着くと、杉山が頬を染めて言って来た。
「ううん。大丈夫」
「…うん」
笑って背中を叩くと、周りの人も一緒に笑ってくれた。
横山パワーは、やっぱり凄い。
「文化祭、何かやりたいものあるかぁ?」
担任の横山が、言うと色んな意見が飛び交った。
メイド喫茶
ホストクラブ
お化け屋敷
ジャガバター
おでん屋さん
……
その中で、一番多かったのはジャガバターだった。
季節にも合っているし、簡単という理由で、私達のクラスはジャガバターに決定。
杉山は、最後までホストクラブに手を上げていた。
「残念、杉山!」
「何でだよっ!!」
やっぱり、私、このクラス…大好き。
「ジャガバターかぁ。水分無くなるね!」
「日芽は水分がないと、生きていけない子だもんね」
「あ、でも、それ分かるよ」
「私も!口の中が、パサパサして…うをー!!ってなるんだよね」
いつもの四人メンバーで、休み時間、話をしていた。
そろそろ文化祭の準備が始まる、とか、今年は雪降るか、とか。
他愛のない話で盛り上がった。