「ねぇ、橋下さん。橋下さんって譲君の彼女でしょ?何で自主停学なの?」


「……分かんない…」



言った後、顔を上げるとその子は何でって顔をしてた。


そんなの、私が訊きたいくらいなのに。



私、このクラスでやっていけない…。



そう考えると気持ち悪くなって、席を立った。


私、笑われてる…。



「何であのクラスなんだろ…」



そのまま中庭にある桜の木の下に座った。


何回も溜め息を吐いて、携帯を開いた。



「…連絡一切なし…」



何で何も言ってくれないのか、どうして停学なんてしたのか…。


そんなのジョウ本人しか分からない。


でも……



「悔しいぞ、ばーーかっ!!!」



立ち上がって叫ぶと、何故か木から花びらがたくさん落ちて来た。



「どわーっ!!!」


「……え?」



私の後ろに、上から人が落ちて来た。


遊ばせてある黒髪、綺麗な白い整った顔に赤のカーディガンで…



「…だれ…?」



呆然と彼を見るしかなかった。