今日もジョウの家に遊びに来た。
ジョウはまたベッドに寝転がって携帯をいじってる。
だから私は、一人でテレビを見ながら絵を描いてた。
―何でやねん!
―アハハハ…
テレビから流れる音が、余計に私達を気まずくさせてるみたいだな。
「へぇ、日芽って絵上手いんだな」
「な、何見てんの!?」
ベッドから体を乗り出して、絵を見てたジョウ。
慌てて隠したけど、ホントはすっごく嬉しくて、照れ隠しで下唇を噛んでた。
久し振りに、関心を持ってくれた気がして。
「日芽、将来何になりたいの?」
「え?まだ決めてないけど…」
「じゃあ、イラストレーターなんてどう?」
「イ、イラストレーター?」
「おう!」
またまた久し振りのジョウスマイル。
初めて胸がきゅんってなる瞬間を感じた。
「頑張ってみようかな…?」
「おう!日芽ならなれるって!」
「…ありがとう…」
何故か、心から御礼を言えない自分が居た。