うっすら目を開く。


そこには先輩と知らない人の影。


目をゆっくり開ける。


そうすると知らない人の影がハッキリしてきた。


その人は綺麗な男の人だった。


艶が入った綺麗な黒髪が胸元まで伸びている。

その綺麗な髪の毛は、後ろで一つに縛られている。


まさにどこかの国の王子様のよう・・・・・・。



「お。起きたな。」



先輩は私が起きたのに気付いたのか、目があった。



「はい。てゆうか、なんでココに先輩が??」



私が首をかしげると先輩はなぜかショックを受けたみたいで固まっていた。

そうすると、隣の男の人が笑ってる。



「くくく。いい気味だね。誓。」


声は低いバスで、でも透きとおった綺麗な声。


「うっせーよ。バカ碧(あおと)」




綺麗な先輩は、碧先輩らしい。


なんか、先輩とはまた違う感じの雰囲気の人。



「俺より成績悪い人にバカって言われる筋合いはないんだけどな」



碧先輩はそう言ってニコッと笑った。