「ここだよエネミー」
「ここ…なんだ…」

何だか見覚えのある
パイ屋だわ、
カボチャ色の看板
灰色のレンガの建物
少し古びた煙突

カランカラン、、♪

扉を開けると鈴がなり
甘いパイの香りが漂った
何だか懐かしい
懐かしさのあまり私は
目を閉じた


――――――――


『ラビッラビ!!』
『何だよエネミー』
『また私のパイ食べたわね!!』
『エネミーが食べるの
遅いからだよ』
『違うもんっ
そのジンジャーパイは
好きだから最後にとっといたの!!』
『こらっ二人ともケンカはいかんよ!』
『メルマおばさん!』
『ほらエネミー
ジンジャーパイあげるから
ラビを許してやりな』
『ありがとうメルマおばさん!!』


―――――――――


「っ!?」

今のは何?
あれは私とラビなの?!

「エネミー
座るよ」
「あっうん…」