月曜日


茜にも誘われるんだろうな。

なんて言って断ろう。

それに、蒼との事もいろいろ聞かれそうで怖い。

その上、今日はテストの返却日…。

憂鬱な事が重なって、私の足取りはかなり重たかった…。

でも、実際に何もなかったんだし、ビクビクするのもおかしな話なので、普通でいようと決めた。


「おはよう!」

「あ、おはよ!」


昇降口で考え事をしながらのろのろと靴を履き替えていた。


「なんか元気ない?」


ギクっ!

なんか茜するどい…。


「そ…そんなことないよ!あ、金曜日ごめんね!迷惑かけて…。」

「んや、楽しませてもらったわ!」


今、普通にしていようと決めたのに。

っていうか、してるつもりだったのに…。

茜にして見たらなにか違って見えたのかな。

というか、蒼の言うとおり、みんなは私で楽しんでいたんだろうか…。

もう、ホントにみんなに会えない…。

なんとか、今回の誘いは断らないと…。

いい言い訳はないだろうか。


「ねぇ、相原と、ホントに何もなかったの?」

「へ?!あっ!ないないっ!」


頭の中は、茜との飲み会を断る口実を必死に考えていて、咄嗟に変な反応をしてしまう。


「怪しくない?」

「怪しくない!」


茜は明らかに楽しんでいる。

そっとしておく…なんてことは茜にはできないだろうな…。


「あ、相原おはよ!」

「おぅ!」


タイミング良く…いや、悪くかな…蒼登場。