私たちが、もう一度顔を出すと、3人はソファーでくつろぎながら、「おかえり~!」と、明るく迎えてくれる。

ホントに気にしてない?

私たちとは全く関係ない話を進めている3人。

そこに、蒼が加わる。


「さっきは途中になっちゃったけど…君が美月ちゃん?」

「あ、はい。さっきはごめんなさい。」


私の隣に移動してきた茜の彼氏さん。

…っていうか、なんでこんなに美男美女揃いなの?

さっきは、よく見てなかったけど…蒼とはまたちょっと違うタイプだけど、彫りが深めのキレイな顔つき。

心くんは色白で、可愛い系。

肌、メッチャキレイなんだけど。

化粧水とか使ってる?


「会ってみたかったんだよね、新学期始ってからは茜も蒼も美月ちゃんの話ばっかりするからさ。あ、俺、最上健(もがみけん)って言います。」

「…よろしく。」


こんな男の子に優しく声をかけられたら、女の子なら誰でもトキメいちゃうんじゃないかってくらいのキレイな顔。

茜と揃って、モデルでもしてみたらいいんじゃないすかね…。

ってか、一体、私の会ったことない人に、茜と蒼はどんな話をしてるわけ?


「想像通り、可愛いね?」

「?!」


私の心臓は、ズキっと痛む。

ありえない。

こんな人が、あんな奴と同じことをするわけないんだから…。

自分に言い聞かせている最中に、健くんの逆隣から、茜の明るい声が聞こえる。


「あはは!でしょ!でも、この子見た目だけじゃないから!」

「そうそう!」

「それ、どういう意味?!」


よかった…。

健くんがあまりにもしっとりと話すから…。

茜と蒼のいつもの明るい声でペースを取り戻した気がした。


って事は何?

二人のペースに合わせることが、私のペースになってきているってことなのか?

…。