「蒼は?なんか、珍しくちょっと酔ってる?」

「いや?…大丈夫。」


いつもより、少しペースが早かったような気がする。

徐々に口数の少なくなる蒼。

目がトロンとしてる。

気づけばもう、6缶は空けてる。

そりゃ、酔うよ。


「眠い?」

「……うぅん」


ブンブンと顔を横に振る蒼。

……可愛くなってるけど。

でも、頭振ったら尚酔うって言わない?

大丈夫かな?


「蒼?」

「はぁ~い。」


…こんな蒼初めて見た。

な…なんか楽しい!

子供みたい!


「ねんねする?」


調子に乗って、子供扱いする私。


「……まだ、やだ…」


いつもの蒼なら、絶対に怒られるだろうに…。

私の言葉に素直に反応する蒼。

蒼って酔ったらこんなふうになるんだ。


「んじゃ、お水飲む?」

「ビール!」


いやはや。

これじゃ、私と変わらないんじゃ?

可愛いと思って気楽に考えていたけど…実際酔っぱらいの相手をするなんて初めてだ。

どうすればいいんだろう…。

いつも、私がされているように…って記憶にないし!

どうしよう。

このまま帰すわけにもいかないし。