「違うのか~。で?いつから?」

「茜…」


『違う』で納得してないし…。


「土曜日から?」

「「は?」」


蒼がいきなり、そんな事を言い出す。

茜と思わずハモってしまう。

ちょっと待ってよ!


「な…何?いきなり…」


私が一番驚いている。

だって、そんな話一切してないし!


「美月が内緒にしたいって言うから、言わなかったんだけど。」

「ちょ…」


私が話を止めようとすると、『いいから、黙っとけ』とでも言いたげに、手を私の口に当てた。


「ホントに?」


茜が自分から振った話なのに、蒼の話を疑ってる。

や、嘘なんだけどさ。

私は何も言わせてもらえない状況が続く。


「なんで嘘つく必要があんだよ」


堂々と嘘をつく蒼。

一体何を考えているんだろう。


「そうなんだっ!やっぱりねっ!美月の接し方がなんか違うような気がしたんだよね~!」


う…納得されてしまった。

蒼のバカっ!

なんでそんなすぐバレるような嘘つくの?


「でも、教えてくれてもよかったのに!なんで隠すかなぁ。」


ほら、茜の事だ、追求するに決まってる。


「駿河には言うつもりだったよな?でも、タイミングなかったんだろ?まさか、教室で大声で言われるとはだよな!」


……なんでそこまで…?

茜も、蒼の言い訳に頷いてるし。

意味がわからない。


それに…茜はいいとしよう。



恐ろしいほどの冷たい視線が向けられてる。