「この代償、何で支払ってもらおっかな♪」


なっ、なんで…


なんでそうなるのー!?


「どうして、そんな楽しそうなのよっ!!」

「んー、だって 純情そうな子の反応って楽しいもん♪」


えーと、もう溜め息しか出ないんですけど…。


そして、蒼空くんは あたしの顔の横に、腕を折り曲げて置き、片膝を足の間に入れた。


…なんでしょう?


この体制は…。


「なにやってんのかな?」

「口封じしようとしてるの。」


蒼空くんが、その言葉を紡いだすぐ後────


あたしの唇に、柔らかい感触が当たった。


それがキスだ、そう自覚するのに時間はかからなかった。


「…んっ!!!」


ゆっくりと、キスは深くなっていく。


もう、ヤダ。

あたし、コレがファーストキスなのに…。


悲しいよ…。




無意識のうちに、あたしの目からは涙が溢れていた。