「俺になんか用ですか?」




前に居る人に声をかけたつもりが返ってきた返事は、頭の上から。


ハッと思い振り返ると…



「あ…。」


そこに立っていたのは、葵くん本人だった。


顔を近くで見るのが初めてだったから、目が合えば急に恥ずかしくなり、走って逃げて来てしまった…。



「あー…何やってんだろ」



屋上まで超特急で走って来てから超後悔。