「私は二度も望を裏切った!」

望が私の大きな声にびっくりした。

「それでもあなたは私が好きだというの!?」

私はいつの間にかないていた。

「俺は今俺の中にある感情をなかなか押さえられないんだ…だからこれから先もお前を傷つけるかもしれない…でも…お前が好きな気持ちは押さえられないんだっ…」

望は続けた。

「抱きしめるたびに裕美子は泣きそうな顔で嬉しいというんだ…裕美子は誕生日にケーキあげると泣くし…笑うと誰よりもかわいい…いつも強がっているけど実は凄く脆いし…からかうと笑うし…」

望は俯いて言った。

「だからあのとき裕美子を怒るべきじゃなかった…裕美子が怖いのわかっててとめられなかった…たった一度…されど一度…」