こいつらは本当に全く成長していない。

俺は呆れながら。

三人分の荷物を手に取った。


……だけど。

俺達の関係は一生、変わらないのだろう。


俺達は家族で幼なじみ。

アンナは結婚しても子供が出来ても……俺達の大切なお姫様だ。


「キョウ! 革靴履いたぞ!」

「キョウ! ハイヒール持ったよ!」

俺を呼ぶ二人の声。

「じゃあ、行くか」

俺の返事を聞いて、笑顔で頷くアンナと、玄関のドアを開けるコウタ。


開けたドアから差し込んできた光は……

とても眩しく、温かかった。