「うわっ! やべっ!」

そんなコウタの声で目が覚めた。

まだ眠っていたいという脳の命令を無視して、なんとか目を開ける。

そこには顔面蒼白のコウタがいた。


「キョウ! アンナ!
起きろー!! もう八時だ!!」

その言葉に俺とアンナは……

同時に飛び起きた。

やべえ。

モーニングコール頼むの忘れてた。


「嘘!? どうしよう!?」

跳ねまくった髪の毛を撫でながら、アンナが俺とコウタの顔を見る。


「……とにかくタクシーを呼べ!」

俺はパニックに陥った頭で、コウタにそう指示をだした。