僕の頬は、たぶん、第三者が見ても紅潮していたと思う。
 でも、彼女は気付かない。

 「『プリンのように死にたい』という、その気持ち」
 「辞書には載ってないけれど、その気持ち、確かにある」
 「俺は分かる。嘘じゃない。アンタの心、俺には分かるんだ…」

 僕は一息にそう言ってから、困惑した。

 ―――……
 「俺には分かるんだ」だって…?

 何を言っているんだ、僕は?
 頭でも狂ったのか? なんか、暑いしな…。 
 どうなってんだ…よ……

 自分の心じゃあ、ないみたいなんだ。
 

 
 どうしたんだ、オレ…