「アンタ、イジメられてんの?」
 と、思わず言った。
 けれど、それは何か違う音に響きを持っていた。
 イジメなどではない…。 


 「――いや違うな…」
 僕は言葉を改めた。
 「いや違う。 だけどクラスで浮いてるだろ?」
 「むしろ敢えて皆から孤立しようとしていんだろ?」

 何を言ってるんだろう、僕は…
 それは自分の事じゃないか?

 
 ……でも。
 と僕は思った。

 僕は男だから。女の子は群れているべきだと思う。やっぱり。
 
 だって、

 群れたがる男は愚かだけれど、

 群れたがらない女の子は不幸だ。