なんだかんだで教室に着くと、
みんな
笑って「おはよう」と迎え入れてくれた。
あたしも
笑って「おはよう」と言った。
このクラスは、正直結構好き。
みんな
優しいし、仲がいい。
中学と違って、イジメもない。
自分の席に着くと、
先生が教室に入った。
見知らぬ、
男の子を連れて。
「転校生!?」
「かっこいいー!!」
一斉に
ざわめく。
「静かに!!」
ざわめく教室が、
先生の声によって静かになる。
「自己紹介して。」
「…はい。」
静かに返事をした彼は
一歩前に出ると、
少し笑って自己紹介を始めた。
「一ノ瀬…和真って言います。
サッカー大好きなんで、
サッカー好きは、特に仲良くして下さい。
これからよろしくお願いします。」
「じゃぁ…
莉麻の隣に座れ。
で、莉麻はこいつに学校案内しろ。」
はぁ?
なーんて言える訳なくて…
「わかりましたあ。
莉麻やりまあす。」
笑顔で
先生に伝える。