「別れ…」
彼の言葉を最後まで聞かずに
勝手に切った。
静かに…ケータイを閉じて、
鞄に手を伸ばした。
朝から
男となんていたくない。
お迎えを無視して
家を出た。
ガチャ。
「いってきます。」
誰もいない家に言っても
無駄か。
ゆっくり歩きだすと
道には
桜の木が、今日を祝うかのように咲き誇っている。
周りには、
真新しい制服を着た人が
期待を膨らませ、わくわくした表情をしている。
あたしも
こんな感じだったのかな…
なんて
思ったりしながら、
春風に吹かれ
桜並木道を歩いていく。
10分くらいすると
高校に着いた。
クラス表とかで、混雑しているのが
こりゃまたウザイ訳で…
「なんて顔してんのよ。」