「わぁ…」

適当に
歩いてたどり着いた先は…


誰も知らないと思われる場所。
小さい時によく作った、
隠れ家みたいなかんじ。
桜が綺麗に見えるし、
心が落ち着く。


あたし…
今どんな表情してるだろう。
まったくわからないまま
ベンチに座ると
静かに目を閉じた。
肌で風を感じて、
耳で桜の音を聞いてると
中で何かが
解れたような気がした。






















泣いてる?



おもいっきりじゃないけど、
少しだけ。


あの日と

同じことを言われて、

同じように別れたような気がした。


わからないけど
ただ
それだけが胸を苦しませた。


あたしだって
好きじゃなかったわけじゃない。
だけど
愛してやれない。


それが
あたしの現実だった。

桜の花びらが
風に吹かれた。


あたしは
夢を見た。