「別れて。……だっけ??」


ちょっと
嫌みったらしく言ってみる。
まぁお構いなしに、
智志は無表情でこっちを見てる。
無理もない。
あたしのせいなのだから。


あたしの付き合うのって、
結構大変だよね。


「あぁ。
好きな人が出来た。」

「それで??」

興味のない話しは
聞くだけ無駄。
智志は、それがわかったのか
一歩近づいて
手を頭にのせ、

「ありがとう。ごめんな。」
と言うと
歩いて教室へ戻って行った。

智志の顔は見てないから
どんな表情してたかわかんない。


その後ろ姿を、何も言わずに
見つめる莉麻。
一つ風が吹くと、
授業の始まるチャイムがなった。

「……サボろ。」


きっと
真奈が、先生をごまかしてくれているだろう。と思ったからだ。
決めたら決めたで、
サボる場所を探さなければならない。


見つかったら
長い説教を延々と聞かなきゃ、
ならなくなるのだから。