私と久美子は、百合ちゃんを無視するようになった。


初め、百合ちゃんは気がついてなかった。




だけど、無視するのは
バスケ部だけじゃなくなっていった。


隣のコートで練習しているバレー部、上で練習している卓球部…




どんどん
広がっていった。





…大丈夫、私以外もしてる。


私だけが悪いんじゃない。




それにこのぐらい…無視だけだから大丈夫だよ。



別に暴力振るってるわけじゃない。
大丈夫、大丈夫…










しばらくして百合ちゃんが言った。





「ねえ、久美子ちゃん、真理子…あたし、何かした??」



百合ちゃん…
答えられないよ、その質問。




だって、百合ちゃん何も悪いことしてないもん…