「…先生。」
「何だ?」
「アンタの目は、見えてないんじゃないですか?」
私の言葉に先生の顔が真っ赤になるのが分かった。
自分でも
なんでこんな言葉が出たのか分からなかった。
でも
先生が池田さんたちの言葉を真実だとしようとしていることが許せなかった。
「何を言ってるんだ、有岡。ちゃんと、見てるぞ。…それより有岡、お前の耳はどうなんだ?さっき言ったよな?成績は俺が書くんだ。…そのためにとは言わないが、もう少し態度と言葉を慎んだらどうだ。」
あくまで冷静を保ってる先生だけど、言葉に怒りがにじみ出てる。
私の辛さ、
何も分かってないんだ…
私が
どんな思いで学校に来ているかも
どんな思いで…